日頃よりカターレ富山を応援いただき厚く御礼申し上げます。またコロナ禍の折、何かとご不便、ご不自由な生活を強いられていることとお察し致します。
弊社トップチームの方は、一昨日のアウェー鹿児島戦をもちまして、シーズンの半分にあたる14試合を消化し、7勝5分2敗(勝点26)で2014年の降格以来初の首位で折り返すことが出来ました。また、ホーム県総(富山県総合運動公園陸上競技場)では4勝3分と、無敗記録を更新中です。更に現勝点は、降格してからの同試合数平均勝点21を上回るものであり、残りシーズンの戦いに向けてまずまずの結果と思料しております。この結果は、間違いなく雨模様の多いゲームにもかかわらずお運びいただいた皆様の熱心な応援や、J2復帰を願って例年以上のご厚情を賜ることが出来たスポンサー様があってのことと、社を代表致しまして、厚く御礼申し上げる次第です。
とは言え、上位5チームが勝点2差の中でひしめき合う大混戦となっており、言わばマラソンの折り返し地点を5人が団子になって折り返す、その先頭にいるに過ぎません。誰がトップでテープを切るのかわからないのと同じように、これからの残り半分を一試合も手を抜くことなく、これまで以上に「球際の強さ、圧倒的な運動量、切り替えの俊敏さ」と言ったハードワークを大前提に戦って参る所存です。また、失点の多くが自らのミスから生まれており、ミスをしない、ミスをカバーする意識と技術をこの中断期間に培って参ります。更に、リーグ最多得点とは言え、多くの決定機を外してきており、フィニッシュの精度を上げていくための方策についても講じて参ります。
一方で、現場を支えるフロント事業の方は、チケット、スポンサー、物販と言った社員がハードワークする主要三軸営業がそれぞれ好調に推移し、昨年度実績や当初予算を大幅に上回る目処がつきました。ここに至るまでの社員やコーチングスタッフの努力には、大いに敬服しております。収益が予算を上回った分は、トップチームやアカデミー、スクール、また営業を支えるフロント増強への投資に充当する予定です。詳細につきましては、今月末に行われる取締役会を経て、2〜7月上半期業績報告を開示させていただく予定としております。
さて、残り半分をトップ集団は大混戦の中で戦って参ります。過去に幾度か似た状況の中で戦って来た者として、幾つか気を配っていく点について皆様と共有させていただければと思います。
先ずは、『現時点で抱えている課題の克服』です。幸いハードワークというベースはある程度出来ておりますので、上述細部の詰めを日頃の練習で行い、ゲームに臨むということ。次に『全員で戦うこと』です。特に今ゲームに絡めていない選手達がどこまで良い準備をし続けられるかがとても大事になります。終盤には怪我や累積警告による出場停止、メンタル的なパフォーマンス低下等、今控えにいる選手達の出番が突然やって来ますので、それへの備えが勝敗を左右します。また、試合に絡めていない選手の勤勉なパフォーマンスは、出ている選手達との絆をとても太くします。最終盤にテンパることなくゲームに臨めるか否かを左右する団結力、これは混戦を戦い抜く上で何にも増して大切な武器になるでしょう。代表としてこの2点について責任と覚悟を持ってコミット致します。
混戦を戦い抜き、復帰を果たすために、皆様にもニ点ほどお願いをさせていただければと思います。
一点目は、『スタジアムで後押しをしていただきたい』ということです。選手にとっての一番の励みは、多くの方々からの応援であることは言うまでもありません。別表のように、現在カターレは平均入場者数で4位につけております。今後のホームゲームを平均5,000名以上のご来場をいただければ、シーズン末の平均入場者数は3,700名を超え、首位になる可能性が高まります。私はチームの復帰は「サッカーのカターレ」、クラブの復帰は「集客の富山」、2つが揃わねばカターレ富山が真の復帰を果たしたと胸を張れません。
スタジアム興行では「縁日と真剣勝負の両立」を目指して、楽しい県総の一日にしていきますので、是非お運びいただきますよう、お願いを申し上げます。そして二点目は『会社を前進させるスポンサーへのご参加』です。現在復帰祈願スポンサーということで皆様のご参加を募っております。これは今季だけではなく、来季も見越した上での企画で、来季チーム編成にも繋がっていく大事な財源となります。お陰様で別表のように素晴らしい勢いでご参加いただいておりますが、これは是非当初目標を達成し、来季に繋がる投資の財源にさせていただければ幸いです。
最後に、これからは文字通り身を焦がしながらの戦いがやって参ります。辛かったり、怒りが込み上げてくる、悲しくなることもあるでしょう。それでも皆さん、無風無表情で時を刻む人生に比べたら、どんなにか豊かでキラキラした時間を共に過ごしていることかと感じていただければと思います。この時期を、カターレを通じて『必死に生きている豊かな時間』を味わっていただき、復帰を果たすことで、『ここで暮らしていて本当に良かった』と思っていただくために、私たちは渾身の力で戦います。それが私たちの本望ですから。
どうか宜しくお願い申し上げます。
株式会社カターレ富山
代表取締役社長 左伴 繁雄