新たなる覚悟をもって

 皆様、明けましておめでとうございます。昨年は11年張りのJ2復帰を果たし、気持ちの良い新年を迎えることができたのではと拝察しております。あらためまして、今年もよろしくお願いいたします。

 新年早々で恐縮ですが、弊社フロントはシーズン終了が他クラブより遅かったことや、新シーズンが例年より早まったこともあり、チーム編成や新シーズンの催事、スポンサー契約更改、興行企画、予算編成等々、暮れも正月もなく新シーズンの準備に追われております。そう何度もあることではありませんので、ここはしっかりと皆様に喜んでいただくための助走をつけて参りますので、どうか期待していてください。

 こうした新シーズンの準備を進めるにあたり、先ずは皆様と「新たなる覚悟を持つ」ということを共有したいと思います。

 新たなる覚悟とは、先ずチームとしてJ2を戦い抜く覚悟、それを会社として支え抜く覚悟、そしてサポーターとしてどのような状況になっても応援し抜く覚悟です。これまでもそれぞれやってきたことですが、今シーズンのハードルは極めて高いことを覚悟しておかなければなりません。

 チームはこれまでやってきたサッカーのクオリティを上げ、相手のレベルが上がった中で、昨季証明した「負けないサッカー」から「勝ち切るサッカー」に進化させなければなりません。そのためにも「走力、球際、切替」の三原則は勿論のこと、クラブとしてこだわってきた「強度、熱量、最後まで諦めない」サッカーを高い次元で表現し続けることにチャレンジしていかなければなりません。当然補強やスタッフ編成もそこを見据えながら行ってあります。

 フロントは、J2を戦い抜くため、そしてJ1を見据えて大幅な収益増で会社のサイズアップに立ち向かわねばなりません。私が就任した2021年度から2024年度の総収益伸長率は144%、年率平均は+11%です。しかし新年度掲げた「降格しない最低限のサイズ11億円」達成には一年で137%の伸長率が必要です。そのために、皆様にも様々な値上げをお願いし身を切っていただいたからには、こちらも身を切って事業営業に精励して行く所存です。 

 さて、サポーターの皆様には「更なる忍耐」をお願いしなければなりません。私は過去4回の昇格経験がありますが、最も顕著な変化は「負けが増えた」ことでした。あまりにも負けが込んだ時など「下のカテゴリーに戻った方がマシ」などという声を聞くことも少なくありませんでした。そこをどう我慢してチームを盛り立てていくか、そこがとても大事になってきます。元々私たちは20番目のクラブ、気持ちで折れたら戦いにならないでしょう。そこを踏まえて、どんな状況になってもどうかシーズンエンドまで最高の応援をよろしくお願いいたします。

 そして、こうした覚悟の先に「一桁順位」やRoad to J1への軌道に乗っていけるものと考えている次第です。

 以上、新年早々ですので「お気持ち表明」程度に留めておきますが、「山険しかれども、戦うに一点の曇りなし」の精神をお約束して新年の挨拶とさせていただきます。皆様との再会を楽しみにしております。

株式会社 カターレ富山
代表取締役社長 左伴 繁雄